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西山克筆 “中世不思議ばなし” ~ 月刊誌〈ひととき〉の挿絵。

〈ひととき〉(ウェッジ発行)2016年2月号、西山克先生の『中世不思議ばなし25』 の挿絵。

歴史資料から読み解く西山先生の不思議話は興味深いものです。
今号は【救いの始発点 ー 橋と水陸会】

西山先生によると、百鬼夜行絵巻の中に出てくる謎の赤色の妖怪と、南宋時代の中国の水陸絵に登場する赤い虫みたいな妖怪が似ていると。似ている理由は、絵師達の気まぐれではないか?と推測されています。

水陸会は施食会ともいうそうで、死霊救済の儀礼。災害で亡くなった多くの死者に捧げる祭壇を橋の上に設けて祈り、その橋が魂の始発点のようである、、という。妖怪と言えば水木しげる画伯。先日93歳でお亡くなりになり、私はしんみりしてました。戦争について先生の描いたものは、体験した人にしかわからない事柄がいくつもありますね。死ぬ事が美とされてしまう時代が二度と来てはならないと、強いメッセージを発してらっしゃいました。今号は、妖怪を描く絵師にもスポットがあたっているので、特に水木画伯を意識し、偲ぶつもりで資料をみていて、調子に乗って描きすぎた感があり、「©水木プロ」の許可を戴く事になりました。(..;)
この絵を見た西山先生も、「水木先生へのオマージュ」の講義をされたばかりだったとお聞きしました。

水木しげる画伯のご冥福を心よりお祈りいたします。 合掌    北村さゆり拝

〈ひととき〉は、東海道新幹線のグリーン車に備え付けの月刊誌です。
お持ち帰り、オーケーだそうです。(^^)

2016.橋と水陸会

─ 2016年1月27日(水)