Information

伊東潤著『王になろうとした男』の表紙カバー原画。

伊東潤著『王になろうとした男』(文藝春秋)の表紙カバーを描き下ろしました。

信長の馬廻衆一族・小姓・アフリカ大陸から来た家来・・・信長を取り巻く家臣達の短編集。

表紙は、後に信長から彌介という日本名を貰うヤシルバを、平戸あたりをイメージして南蛮図屏風のようにして描いた。人々が賑やかに行き交う様子にしたつもり。原画は画用紙に不透明水彩。『火天の城』と同様に、印刷の段階で背景と雲型を金色に処理した。

タイトルの文字数が多いので、原画を描きながら「どうやって文字を置くのかなぁ〜?」と心配した。下書きで何度かチェックしていただくが、特におとがめがない。私の習性で出来上がりに近づくにつれ、色がくどくなっていく、文字の事は考えられなくなってくる・・・仕上がる頃には絵の善し悪しにだけ集中していて・・・エェ〜イッ!デザイナーさんにバトンターッチ!・・・となる。で、できた表紙が写真の通り。正方形を下地に入れてあるではないか!?字が読めるし、絵も活きている。「伊東潤」が絵に負けないで存在している。装丁デザインというのは、こうゆうことなのね?っと感心する・・ふむふむ・・・いろんな本で見かける大久保明子さんの実力は“さすが!”でした。(←上から目線でごめんなさい;;))原画にある若草色ののれんから顔を見せている女性は、きれいさっぱり消えてしまったと思ったら、カバーを外した本体が、単色ながら原画のまんま 刷ってあり、こちらで再会できた。このサプライズは喜ぶほかないっすよね。嬉しい~♪(^^)

装丁デザインは、大久保明子さん。

※サムネイルはクリックすると大きくなります。
                        

─ 2013年7月19日(金)